時間に余裕の生まれる退職後

時間に余裕の生まれる退職後は、これまでできなかったことをどんどん実現するチャンス。新しい生活を充実させ、より楽しむためには、趣味や旅行、健康などの情報収集が大切。しかしほかにも退職に向けて知っておくべきことがある。年金や税金、社会保険など、「退職後のお金にまつわる知識」だ。ETF 外貨預金  すべて会社任せでよかった現役時代と違い、退職後は、社会保険や税金に関する手続きなど、すべて自分でしなければならない。そのときになってあわてないためにも、年金、税金、雇用保険、健康保険など、退職前後のお金について知ることが、人生のセカンドステージを成功させる大きなポイントといえる。 退職後の生活の経済的基盤となるのが年金。公的年金は、20歳以上のすべての国民が加入する国民年金をベースに、民間企業に勤める会社員は「国民年金+厚生年金」、公務員は「国民年金+共済年金+職域年金」に加入する。では、年金はいつから受け取れるのだろうか? これは、原則として生年月日と性別によって決まる(右図参照)。 ただし、この受給の開始時期については、受給者の意思で早めたり、遅らせたりすることも可能だ。 一方、年金額は、在職中の給与や働き方、生年月日、性別、家族構成などによって異なる。詳しい見込み額は、50歳以上の人であれば、最寄りの社会保険事務所へ出向くか、インターネットから社会保険庁のホームページにアクセスして、「年金見込額試算の申込み」をすると、社会保険庁で管理している個人記録に基づいて試算してもらえるのだ。 くりっく365  会社員世帯の年金受給額の平均は、夫婦合わせて月額約22万円(*平成17年度社会保険庁調べ)。これに対して、ゆとりある老後のために必要な生活費は月額38万円という調査結果も出ている(*平成19年生命保険文化センター調べ)。年金収入で不足する生活費は、民間の年金保険などを利用して自助努力で補わなければならない。 退職後の生活を支える退職金や年金にも、税金はかかる。源泉徴収や年末調整で納税がすんでいた在職中と違い、自分で確定申告する必要も出てくるので、今のうちから、税金について関心を高めることが大切だ。年金にかかる所得税は、いったん見込み額で計算され、源泉徴収される。従って、調整の必要があれば、確定申告しなければならない。また、年金にかかる住民税は、前年の所得で計算され、市区町村から納税額の通知書が送られてくるので、自分で納付することになる。 資産運用  退職金にかかる所得税、住民税は、事前に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しておくと、適性額が退職金より天引きされる。従って、確定申告の必要はない。退職金を一時金で受け取る場合、ほかの所得とは別に税金が計算されたり、大幅な控除額が適用されたりする税制上の優遇措置があるので、支払う税金が少なくてすむ。例えば、勤続年数35年、退職金2000万円の人の場合、1850万円の退職所得控除が差し引かれ、さらに実際に課税されるのはその半額の75万円となるのだ。